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「旧国立駅舎と駅前広場」(番外編)

2011.02.15.00:53

白井先生の今回の講演会は、くにたち福祉会館4階の大ホールで行なわれました。
当日は、そのホールの三方の壁面に、旧国立駅舎の写真や絵画や、模型などが、
ところ狭しと展示されていました。
また、ホール外の壁面にも油絵が何点も掲げられていました。

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どうせなら、パプリカで集めたアイデア作品も展示すべきでした。
これは、本当にうまく連携できておらず、失敗でした。
今回のこの展示は、市役所の国立駅周辺まちづくり推進室の職員の方々の力があって、
集まったものと思います。
ありがとうございました。
やれば、もっと集まるのではないかと思います。

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サインがあって、?島浩と読めます。

IMG_0574.jpg
下の紙には、以下のようなキャプションが添えられておりました。

国立駅と大学通り 残したい国立市のシンボル
 この写真は1989年に撮ったもので、あの美しい駅舎に
覆い被さる様に聳え建つマンション群の姿は見えない。
 そして現在はこの駅舎の存在は市民の心ある人たちに惜し
まれながら消え去り、近隣駅と同じ様な個性のない唯の
高架駅がそこにあるだけで、この三角屋根のない大学通
りは市民の誇りまで奪ってしまった・・・・・・。
 鉄道の駅を始め都市に建つ、さまざまな施設は、風景として
演出された時、はじめて文化の香りを放つものだと思う。

IMG_0575.jpg

桜の向こうの国立駅と同じサインがあり、?島浩さんの作品のようです。
多摩信のギャラリー辺りから撮ったものでしょうか。

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2006年 国立駅誕生80周年記念の垂れ幕に乗降客も注目、とあります。

IMG_0577.jpg

国立駅 2006・10・8 さよなら三角駅舎
最後の日
撮影/飯島 浩
 三角屋根駅舎の全景を望むことが出来るのは
今日が最後の日だと、市民を始め近隣の人々までが
カメラを向けて易者の映像をしっかり収め、駅舎を
バックに記念写真を撮ったり、又カメラを持たない
人達は自分の脳裏にしっかり焼き付けて置こうと、
しばしの間立ち止まり感慨深そうにジッと見続けて
いた。そして別れを惜しむ人の波は入れ替わり、立ち
替わり今日一日中、遅くまで続くことだろう。
 さようなら三角駅舎、いつの日か又、まみえん。

つづく。

「旧国立駅舎と駅前広場」(その4)

2011.02.14.00:07

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4.おわりに―国立駅前広場に何を求めるか
①国立駅前広場の機能
 ・誰にとっての広場か→市民にとっての広場
 ・人と車の共存
②国立駅前広場の質的向上
 先に見てきたように、広場だけでは、広場は成り立たない。周りの商業施設などが、
 広場の性格を決めます。
 国立の場合は、駅舎が復原されないと、国立らしい広場にはなりません。
 ・広場の多目的利用
 ・広場周辺環境の整備
  →周辺の建物、駅舎以外の3面の建物をどうするのか、これらは永遠ではないので、
   100年~200年先を考えると、広場のデザインのために規制をかけてもよい。
   審査するぐらいで質が向上する。
③広場と大学通りの連続性
 ・一体的景観の整備
 ・個性的な商業空間の形成
  デザインが虫食い状態で、訳が分からないような形ではだめ。
  あれだけの通りがあって、パリのシャゼリゼ大通りに匹敵する、全国から人が来る
  ようにできる。そのために、商業空間の形成が重要。

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<試案>
 駅前広場のバス等は、地下に持っていたっらどうか。
 線路の南北の通路は、広場の右の通路で確保する。
 もっと先の100年後の国立駅を考えるなら、国立―谷保間の大学通りに地下鉄を通す。
 そのぐらいできるし、その上で、商業施設を誘致する。
 そのぐらいの夢があってもいい。
 強い意志を持って、何年、何十年の計画でもいいから理想の駅前広場を作って行って欲しい。
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5.質疑応答
Q.交通の問題を世界ではどういう処理がされているのか。
A.ヨーロッパでは、中央駅では、駅前は交通広場になっているが、
  小さな駅では、駅前広場が市民に解放されている。
Q.ロータリー、交通安全の意味でどうなのか。
A.車は地下にし、前面の道路(富士見通りと旭通り、大学通りのT字路)で、
  通過交通を処理・コントロールすれば十分安全ではないか。

Q.景観形成で、建物の制限はどうすれば可能か
A.パリやローマでは、都市景観の保持を条例で、色も含めてやっている。
  市として、目標を定めて趣旨を多くの市民に理解してもらうことが大切。

Q.図2-2の緑地帯案をやめた理由は。
A.想像ですが、もっと空地を多く確保したかったのではないか。

Q.駅前から車を排除するにはどうすればよいか
A.迂回道路を作る案と、ヨーロッパで行なわれているようなツァーリズムで、
  シャットアウトすることもやってできないことはない。
  後者は、非日常的なものなので、日常が不便になるので難しいところがある。

Q.昔住んでいた、大津には立派な駅前広場があり、そこで遊んで育った。
  しかし今は人が少なく、タクシー・バスの通り道になってしまい、交流の場として、
  機能していない。かつての潤いをどのように確保するのがよいのか。
A.建築家のル・コルビュジェが都市には光・水・空気が必要と言っている。
  羽村に住んでいるが、休日になると奥多摩の山に行く人々が多いの驚かされる。
  潤いを求めて行くのだろう。広場がそういう安らげる空間になる。
  ポケットパークのような小さなものでは不足。
  交流イベントができる、ヨーロッパの日曜でもないのにパフォーマンスをやっているような、
  そんな場があっていい。

Q.秋葉原で歩行者天国が復活したが、パフォーマンスをやってはいけないことになっている。
A.それはおかしい。パフォーマンスのない歩行天はおかしい。
  交流の場を提供することが重要。

Q.国立は文化都市として作られたが・・・。
A.学園都市としては、早稲田と高田の馬場の関係がよい。
  あのような車の規制をやってもよいのではないか。

Q.駅舎を復原するに際して、文化財の制約があるので、レプリカで十分という意見もあるが。
A.オーセンティシティ(真実性)が大切であり、それが文化。
  マテリアル(素材)が大切。木造の必然性がある。
  火で燃えることが心配されるが、着火点は高い。
  駅舎から出荷しない限り大丈夫。カーテンやコード等の燃える要素がなければ、
  防災的な手当てをすれば、問題とはならない。

以上

「旧国立駅舎と駅前広場」(その3)

2011.02.13.22:08

2.国立駅前広場の誕生

①展望台の案、植栽あり、高さ6尺(1.8メートル)
 当初の設計図です。
 駅前に立ったときに通りが見えないのがネックで、没になったのかもしれません。

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②緑地帯の案
 現在も緑地帯はあるが、これほどの厚みではなく、薄く縮小されて、実現されている。
 真ん中に噴水があります。

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③国立大学町
 国立大学町の分譲地図ですが、広場に「噴水」と書いてある。
 当時、これだけの広場を確保したところが、この大学町の見識。

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 写真2-1は、当時の空撮写真。四角と円からなるこの駅前広場のこの構造は、
 四角が領域で、円が構築物を表していて、崩してはいけないもの。
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 写真2-2は、兼松講堂の空撮写真。
 これだけの森があった。
 短期的な視点だけでなく、100年後を考える必要がある。
 三角屋根がないと、まちの基本構造、アイデンティティが失われると考えた方がよい。
 100年~200年先を考えて、歴史性を残すことが大切で、
 ヨーロッパではそういう考え方があるが、日本ではすぐに壊すことになるのが残念です。

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 写真2-3、開業当時の国立駅前広場
 当時の象徴的な写真。明らかに国立の市民のための広場。
 水禽舎があることも、それを売ら付けている。
 戦後、市民のものから、車に乗っ取られたが、原点は、ここにある。
 これをちゃんと記憶すべき。

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 写真2-4、水禽者の前にベンチがあるが、ベンチが水禽舎の方を向いている。
 当然、水禽舎を眺めることを想定してのもの。

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 写真2-6、現在の国立駅前広場。
 孤立する円形公園。通常は、入れない。
 ここで、円形公園に入ったことある人に挙手して頂いたが、
 半数までは行かなかったが、かなりの人が挙手した。
 ここは、ちょっと思い入れの深い、特別な人が集まっているのかもしれませんね。
 普通は、とても渡れません。(現状は、立ち入り禁止の札が立っている。)
 駅前広場が、完全に交通だけに使われてしまって、円形公園は、風景としてしか、
 機能していない。
 モータリゼーションによって、当時のイメージが一変されてしまった。
 旧駅舎が復原されなかったら、これが固定化されてしまう。
 それがいいことなのか?

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3.「夢のくにたち広場」アイデアコンテスト
昨年の11月27日に、駅周辺まちづくり市民会議パプリカの主催で、
このアイデアコンテストが開かれ、審査委員を務めました。
応募要項は、
「こんな広場だったら楽しい、こんな広場だったらうれしい、
あなたの夢やアイデアも、自由に描いてみませんか。」
というものでした。
応募された作品には、文章もあったが、やはりイメージが伝わり易いためか、
絵に描かれたものが選考されました。

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審査は、公民館で行なわれ、最終的に大学通りのテントの中で行なわれました。
これが審査風景です。

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「夢のくにたち広場」大賞の作品。作品15番です。
駅前広場の全体の雰囲気やイメージがよく描かれています。
JR他の交通、建物、池に、この真ん中のは怪獣でしょうか。
広場での思い思いの市民生活が描かれているのがよいと評価されました。
お茶や、紙芝居、歩いている恋人同士や、団欒する家族など。

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「未来の広場賞」:作品番号19番
全部を芝生にしてしまうという作品で、車はどうなるのか、通りも芝生です。
描いてありませんが、車は地下かもしれませんね。

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「ゆかいな広場賞」:作品番号4番
円形公園が舞台となって、薪能や、オペラ、吹奏楽をやるというものです。
交通規制をどうするのか、バス停はあるので、共存して行こうというものです。

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「にぎわい広場賞」:作品番号12番
小学校低学年かもしかしたら幼稚園の女の子でした。
絵の才能もありますね。

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「市民の選んだ広場賞」:作品番号4・15・17番
当日、まちを行く市民の方々に、投票して選んでもらったもので、
4番、15番は、「ゆかいな広場賞」「未来の広場賞」と重複していました。
17番は、「くにたちノスタルジー」で、カーニバルをやろうというもので、
メリーゴーランドになっています。

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これは、駅前広場を公園にして解放するもの、

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市場にするもの、

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この田んぼにするものは、ギャップがすごいおもしろいですね。

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南北を一体化するというのも、JRがこの辺りの機能を組み込んでいるのか聞いていませんが、
当然、一体的に考えるべきですね。

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翌日の11月28日(日)に開催された「国立駅周辺まちづくりシンポジウム」の会場
「国立市芸術小ホール」にて主な作品を展示した。

このパプリカのホームページにも一同に作品を掲示予定です。

<続く>

「旧国立駅舎と駅前広場」(その2)

2011.02.13.17:02

1月30日の白井先生のご講演の内容を、レジュメに沿って再構成しました。
先日の内容に重複する部分もありますが、最初から記述します。

講演の目次です。

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1.広場について

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広場の定義としては、「都市の中の教会前広場や駅前広場などの物理的な空間」ということで、
これは、現状のインターネット上の仮想空間にも「広場」が形成されていますが、
そうではなくて、ここでは物理的な空間のことを指します。

ヨーロッパでは、古代ギリシアのアゴラのように、都市に配置された広場が、当初よりあったが、
日本はそれとは異なり、鎮守の杜のような形で、儀式的空間が神社に付随していた。
つまり、都市の中の空地としての広場に対して、日本の村の鎮守の杜が対応するかもしれないが、
これらは、随分と性格の異なったものだった。

古代ローマでは、都市全体が城壁で囲まれた城であって、あまり緑を植えずに、
その中に建物が密集しており、その代わりに街に広場が設けられ、
郊外には、広々とした緑のあるヴィラがあった。

ヨーロッパでは、都市住居が密集化しており、教会や宮殿、市場などの前に、一定の空地を確保し、
政治的に重要な儀式を行なったり、コミュニティの中心的機能を持たせた事例が見られ、
現在でも祭事のほか、民間の各種イベントにも使われていることが多い。

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日本における広場の定義を国交省の定義などを参考に考える。
国交省なので非常に堅い定義です。
配置について①~④があるが、国立については、④に当てはまり、
「都市の象徴または記念の目的に供する場所あるいは都市景観の向上に著しい効果が認められる場所」
と言える。

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機能としては、ヨーロッパでは市民集会、政治儀式の場として、使われてきた。
もう一つ、交通広場という機能があり、交通の結節点として、JR、バス、幹線街路などの、
異種交通間の連絡機能があります。
現状の国立駅前広場もこれですが、これでだけいいのか?

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駅前広場は、道路に付随する交通広場という位置づけの都市施設。
日本の駅前広場は、これに余りにも限定されている。
都市の顔としてのシンボル性、オープンスペースとしての役割が、もっと必要と思われる。

次に、広場の歴史的な類型です。

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まず、古典的広場です。
これはギリシアのケラメイコスのアゴラ。
この図のように、左の丘にヘファイトスの丘があって、二方をストアに囲まれている。
広場には列柱が残されています。

IMG_0542.jpg

次は、古代ローマのトラヤヌス帝のフォルムです。
ローマは、紀元前に100万人の人口を数えまた大都市でした。
このフォルムの北側にはバシリカがあり、アウグスティヌスのフォルム、
カエサルのフォルムがこの様に複合しています。
この写真の奥の円形は、有名なコロセウムです。
広場自体が石でできていて、宮殿などと複合していたため、
ローマ人たちは、郊外の緑のあるヴィラ(別荘)を作っていました。

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第二に政治的広場。
中国の天安門広場です。これは、行った中でも一番広い広場で、
軍事パレードなどが行なわれ、天安門事件の舞台ともなった政治広場です。
毛沢東紀念堂などがあり、普段は、観光広場となっています。

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次は、フランスはパリのコンコルド広場です。
高いオリベスクが立っています。ナポレオンがエジプトから持ち帰ったものです。
オリベスクは、イギリスもアメリカもエジプトから略奪して行きました。
噴水があって西欧の典型的な広場の作りです。
ルイ16世がフンランス革命のときにここで処刑されました。

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教会前広場です。
イタリア・ローマ(バチカン)のサンピエトロ広場です。
バロックの広場で楕円形になっています。
遠近法を利用した作りで、広場に続く街路が奥に行くほど斜めに狭くなっていて、
錯視の効果で、奥行きが深く見えるように作られています。

IMG_0546.jpg

これもローマのスペイン広場です。
映画「ローマの休日」でオードリーヘップバーンが、ここでジェラートを食べたことで有名です。
階段がイベントで使われることが多いですが、
ヨーロッパではどこへ行っても、こういう広場でイベントがしょっちゅう行なわれています。

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次は、市庁舎前広場です。
これは、ウィーン市庁舎前の広場です。
ヨーロッパではどこにでも、この市庁舎前広場があります。
日本にはほとんどありません。都庁には、公園がありますが、
建物とこのような一体感がありません。
他の都道府県庁にもありませんね。

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ソウル市庁舎前広場です。
ワールドカップのときにここに大スクリーンが設置されて、熱狂的な応援が繰り広げられました。
赤いユニホームで染まりました。
イベントもよく行なわれており、デモも多く、多機能です。
凄くオープンな広場でよく行きます。

IMG_0549.jpg
IMG_0550.jpg

複合施設前広場です。
これは、ヴェネチアのサンマルコ広場で、1730年の絵画です。
ドゥカーレ宮殿(総督府、ゴシック様式)、サンマルコ寺院(ビザンチン様式)、
など歴史的な建築に囲まれています。
イベントではカーニバルが有名で、仮面で扮装してとても賑やかになります。
私の、最も好きな広場です。
空間の大きさ、建物のよさ、そして海に開かれているところがよいです。

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イギリス、ロンドンのトラファルガー広場です。
1805年のトラファルガーの海戦を記念して作られたもので、
ネルソン記念柱と噴水があり、交通広場にもなっていますが、
広場の内奥には車は入らないようになっています。

IMG_0552.jpg

商業施設前広場です。
これは、ロンドンのピカデリーサーカスで、
コベントリー・ストリートとリージェント・ストリートなどの通りが交差していて、
混雑する交通広場であり、周囲には商業施設が立ち並んでいます。

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米・ニューヨークのタイムズ・スクエアです。
巨大な広告塔、ネオンサインで有名ですね。
ブロードウェイの中心にあり、商業の中心地でもあります。

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最後に、日本の駅前広場です。
東京駅です。創建当時は、3階建てでしたが、戦災で焼けて、現在は二階建てになっています。
今、修復中で、当初のドームを復原して三階建てになります。
交通広場で、復原に合わせて、今後どうするのか注目しています。

新宿駅西口広場です。(ここには、スライドなし)
典型的な交通広場で、地下にちょっと申し訳程度の自由な空間があります。
かつては、コンサート等できたのですが、規制でできなくなりました。
行政が規制するとああなるという典型ですね。

IMG_0555.jpg

最後に、立川駅。
二階に人、一階が車で、中心は交通です。
最近はこういう立体で分けるのが非常に多いのですが、小さいですね。
多少のイベントが申し訳程度にできる空間があり、実際にイベントはやられています。

<続く>

白井先生講演会「旧国立駅舎と駅前広場」よかったです

2011.01.31.01:23

本日、1月30日(日)の午前中、ものつくり大学教授、白井裕泰先生の「旧国立駅舎と駅前広場」
と題する講演会が開催されました。
白井先生は、これまでも何度も、旧国立駅舎に関する講演をされていますが、
毎回、話題がちょっとずつ変わっています。
ですから、何度聞いても発見があり、楽しいです。
私(たち)も、白井先生と共に、これからも駅舎が復原されるまで、
こういった講演会など、盛り上げて行きたいと思います。

本日の講演会は、これまで4回ぐらいやってきた中で、
・国立の中の文化財の視点
・国立の都市計画の視点
・旧駅舎の解体調査の報告
・旧駅舎を復原した場合の利用の仕方
などを話してきて、これ以上、話すことももうないかとも思ったが、
広場から見た駅舎という視点で話しましょうということで始まりました。

IMG_0537.jpg
これが、先生が講演を始めたときの様子で、
早朝にアジアカップを最後まで観ていたので、若干頭がハッキリしないかもしれないとのコメントがありあした。
私は、オーストラリアに勝ったということを知らなかったのですが、
勝って何より、縁起のよい日でした。

IMG_0004.jpg

これは先生のスライドと同じ内容のレジュメですが、今日の資料として白黒で配られたものです。
これに沿って最初は説明が続きました。

広場の定義としては、「都市の中の教会前広場や駅前広場などの物理的な空間」ということで、
これは、現状のインターネット上の仮想空間にも「広場」が形成されていますが、
そうではなくて、物理的な空間ということを言われていました。

ヨーロッパでは、古代ギリシアのアゴラのように、都市に配置された広場が、当初よりあったが、
日本はそれとは異なり、鎮守の杜のような形で、儀式的空間が神社に付随していた。
つまり、都市の中の空地としての広場に対して、日本の村の鎮守の杜が対応するかもしれないが、
これらは、随分と性格の異なったものだという指摘です。

古代ローマでは、都市全体が城壁で囲まれた城であって、あまり緑を植えずに、
その中に建物が密集しており、その代わりに街に広場が設けられ、
郊外には、広々とした緑のあるヴィラがあった。

これについては、後の方で、写真による紹介がありました。

ヨーロッパでは、都市住居が密集化しており、教会や宮殿、市場などの前に、一定の空地を確保し、
政治的に重要な儀式を行なったり、コミュニティの中心的機能を持たせた事例が見られ、
現在でも祭事のほか、民間の各種イベントにも使われていることが多い。


ヨーロッパには多く城郭都市が見られますが、古代ローマはギリシアにつながる都市国家でしたし、
そういった意味で、古代ギリシア、ローマのポリス・都市国家の軍事的な要請から、
密集した要塞のような居住空間に、共同の庭というか、コミュニティの場として、
どちらかと言えば、祭事ではなく政治(民会など)の場として、かつ、市場としての意味合いも持った場として、
アゴラやローマの広場から発達したのが、ヨーロッパの広場である。
全体の印象をまとめるとそんな感じですね。

後から出てきた、ヨーロッパの都市では市庁舎の前に必ず大きな広場があるというのも、
そういうアゴラ以来の伝統として、都市における政治空間という意味合いが広場にあったということでしょう。
古代では、どこでも祭政一致であったと考えられますが、
古代ギリシアでは、アゴラと神殿は隣接しているが、アゴラを望む高台に神殿があったという話から考えると、
祭事と政治が分離していく中で、アゴラというのは、どちらかと言えば、
政治空間であり、神殿が神聖なる非日常的空間であるならば、こちらは日常的な空間であったと考えられます。
祭事が教会に引き継がれても、結局、教会の前にも広場があるというのは、
神殿とアゴラとの関係を引き継いでいるのかもしれません。

先生の話したことと、私が付け加えたことがゴチャゴチャして分からないので、
先生が直接話ししたことは、緑色にしておきました。

<つづく>


(関)
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